アインシュタインの脳 Einstein's Brain


● アインシュタインの脳 Einstein's Brain
 A・アインシュタイン。相対性理論を発表し、核時代のきっかけをも作った今世紀を代表する天才物理学者。'55年に死んだ彼の脳が摘出され火葬を免れたことは知られていたが、その脳の消息は謎に包まれていた(あるいは誰も気にかけなかった)。しかし、ここに一人、アインシュタインに取り憑かれたような日本人学者が現われ、遂にその探索にのり出す! この映画は、そんなウソのようなホントの話を追跡した、なんとも不思議なドキュメンタリーだ。
 主人公の学者の名は杉元賢治。ミュンヘン大学へ留学経験もあるレッキとした大学助教授だ。今、彼の情熱は、すべてアインシュタインの脳を見つけ出すことに注がれている。アインシュタインが解剖されたプリンストン大学を皮切りに、大陸を股にかけ脳の行方を追う。“I'm Looking for Einstein's Brain”。この言葉を呪文のように繰り出しながら、杉元先生の旅は続く。そして、ウソのようなホントの結末が……。
 監督は英国BBCのケヴィン・ハル。さすがはモンティ・パイソンを生んだお国柄、マジとシャレッ気の配分が絶妙だ。65分。

監督 ケヴィン・ハル
撮影 アラン・パーマー
録音 ジェームス・ハイ
音楽 林英哲
製作 BBCテレヴィジョン