スパニッシュ・プリズナー The Spanish Prisoner


● スパニッシュ・プリズナー The Spanish Prisoner
 近年稀にみる正統派サスペンスの傑作として、全米で絶賛をあび、インディーズ・フィルムの枠を超えるヒットを記録した話題作が登場する。莫大な利益を生み出す画期的発明を巡って繰り広げられる、手に汗握る陰謀劇だ。  カリブ海に浮かぶリゾート・アイランド。開発中のプロジェクトを自社の有力役員に説明するため呼びつけられたジョー(キャンベル・スコット)は、そこで富豪のジミー・デル(スティーブ・マーチン)と出会い意気投合する。一方ボスのクライン(ベン・ギャザラ)は、ジョーの功績を認めつつも、成功報酬の話を先送りにし、ジョーの不安を募らせる。ニューヨークの職場へ戻ろうとするジョーに、ジミーは一つの小包を託し、ホテル住まいの妹へ届けてほしいと頼む。飛行機内で秘書のスーザン(レベッカ・ピジョン)から小包の中身に懸念を抱かれ、ジョーは思わず開封してしまうが……。  謎また謎の物語を操るのは、『評決』『アンタッチャブル』の脚本家として知られ、三谷幸喜も敬愛するデビッド・マメット。自身5本めの監督作となる本作は、珠玉のキャスト、スタッフに支えられ、往年のヒッチコックにせまる作品となった。一瞬も目が離せないスリリングな110分。

監督・脚本 デビッド・マメット
撮影 ガブリエル・ベリステイン
音楽 カーター・バーウェル
出演 キャンベル・スコット、レベッカ・ピジョン、スティーブ・マーチン、ベン・ギャザラ 他
1995年 110分