● 美しきセルジュ Le Beau Serge
映画雑誌「カイエ・デュ・シネマ」を拠点に新しい映画作りを目指していたグループの中で、盟友J=L・ゴダール、F・トリュフォーらに先駆けて監督作品を発表したクロード・シャブロル。文字通りヌーヴェル・ヴァーグの原点と言われるその第一作が、初めて劇場公開される。旧来のフランス映画のスタイルを革新した伝説的な作品だ。
華やかな都会を離れ、肺病の療養のため雪深い故郷に戻った青年フランソワは、旧友セルジュと再会する。かつて建築家志望だつたセルジュは夢破れ、アルコール中毒に陥っていた。フランソワは彼を救うことで、自身の生き方をも見つめ直し、希望を見い出そうとするが……。アンリ・ドカエの素晴らしいモノクローム撮影が映画を支え、若々しい友情の物語はいつしか人間存在の根幹を問う深い主題に到る。主演J=C・ブリアリ(『女は女である』)、ベルナデット・ラフォン(『唇によだれ』)ほか。
製作・脚本・監督 クロード・シャブロル
出演 ジェラール・ブラン、ジャン=クロード・ブリアリ、ベルナデット・ラフォン 他
撮影 アンリ・ドカエ
録音 ジャン=クロード・マルシェット
音楽 エミル・デルピエール
58年 98分
製作・脚本・監督 クロード・シャブロル
出演 ジェラール・ブラン、ジャン=クロード・ブリアリ、ジュリエット・メニエル 他
台詞 ポール・ジェゴフ
撮影 アンリ・ドカエ
音楽 ポール・ミズラキ
助監督 フィリップ・ド・ブロカ
59年 110分