出発 Le Depart


● 出発 Le Depart
 かつて、ワイダの『夜の終わりに』やポランスキーの『水の中のナイフ』の脚本執筆に協力し、『バリエラ』や『早春』などの監督作品の日本公開でも、熱狂的な支持を受けた、ポーランドの“伝説の映画監督”イェジー・スコリモフスキの、“伝説の映画”が再登場。スコリモフスキがポーランドを離れ、初めて国外で撮ったのが、この作品。ベルギーの町並みをポルシェで疾走するジャン=ピエール・レオーのモノクロームな勇姿を堪能してください。美容師見習いのマルク(J=P・レオー)は、自動車レースに夢中の若者だ。近々開かれるレースには、店主のポルシェを借り出して参加するつもり。ところが直前になって店主が旅行に出かけることになったから大変だ。恋人に励まされつつ、一緒に出場する同僚とふたりでの車探しが始まった。ワンメイクレースだからなんとしてもポルシェを探さなければいけないのだ。ディーラーをだましたり、部品を盗んで売り飛ばそうとしたりとやれることは何でもやって資金を作ろうとするマルクだが、そんなはした金で高級車を手に入れられるわけもなく、レースの期日は迫ってくる一方だ。結局相棒は彼のもとを去り、そして…。

監督・脚本 イェジー・スコリモフスキ
出演 ジャン=ピエール・レオー、イザベル・デュポール、ジャクリーヌ・ビル、ポール・ローラン 他
撮影 ウィリー・クラント
脚本 アンジェイ・コステンコ
音楽 クシシュトフ・T・コメダ
67年 90分 


【モノクロ】