オフィスキラー Office Killer


● オフィスキラー Office Killer
 様々な人間に変装し、その姿を自ら撮影したセルフ・ポートレイトのシリーズで一躍脚光を浴びた現代アート界の女王シンディ・シャーマン。以後も架空の映画の宣伝用写真を模した「アンタイトルド・フィルム・スティル」シリーズや、スプラッタイメージを多用した「ディザスター」シリーズ、人体模型を使った「セックス・ピクチャー」シリーズなど、次々とファンの想像を超えた作品を発表し続ける彼女が、遂に映画監督デビューを飾った。ファニーなB級映画テイストと、シンディならではのクールな悪趣味が融合した、まさに“アート meets ホラー”の形容がピッタリの快(怪)作の誕生だ。
 リストラの嵐吹きあれる出版社。勤続16年の超マジメ編集者ドリーン(キャロル・ケイン あのホラーの佳作『夕暮れにベルが鳴る』のヒロイン。と言ってもわからんか…)にも在宅勤務指令が。夜半、会社で原稿チェックをしていた彼女は、偶然、同僚の事故死に遭遇する。動揺したドリーンだったが、フトある考えを思いつく。数日後、嫌な上司が次々と失踪、残ったスタッフの間ではなぜかドリーンの評価が急上昇だ。ドリーンの行動を怪しんだキム(モリー・リングウォルド)は、それとなく彼女を監視し始めるが……。共演にファスビンダー映画の常連バーバラ・スコーヴァ。脚本トム・ケイリン、脚本協力トッド・ヘインズ。84分。

監督 シンディ・シャーマン
出演 キャロル・ケイン、モリー・リングウォルド、ジーン・トリプルホーン 他
脚本 トム・ケイリン
脚本協力 トッド・ヘインズ
撮影 ラッセル・ファイン
音楽 エヴァン・ルーリー
97年 84分