『ラスト・ワルツ』『フィルモア・ラストコンサート』『ワイト島1970』


●ラスト・ワルツ The Last Waltz
 76年11月25日、ザ・バンドのファイナル・コン サートの模様を、『タクシー・ドライバー』のM・スコセッシが監督し収録したライ ブ・フィルム。駆けつけたゲスト・ミュージシャンはボブ・ディランをはじめ、ウッ ドストックの女神ジョニ・ミッチェル、エリック・クラプトン、漂うような美声の ニール・ヤング、そしてなんとブルースの王様マディ・ウォーターズまでが登場。ソ ウル、ブルース、ジャズ…、様々な音楽形態が渾然一体となった結晶こそ、ロックで あることをまざまざと教えるグランド・フィナーレ。必見の117分。

監督 マーティン・スコセッシ
製作総指揮 ジョナサン・タプリン
制作 ロビー・ロバートソン
撮影 マイケル・チャップマン、ラズロ・コヴァックス、ビルモス・ジグムンド、デイヴィッド・マイヤーズ、ボビー・バーマン、マイケル・ワトキンス、ヒロ・ナリタ
78年 カラー 117分

●フィルモア・ラストコンサート Fillmore
 65年、ビル・グレアムがサンフランシ スコで始めたライブハウス、フィルモア・ウェスト。このロック史上燦然と輝くホー ルは71年に幕を閉じた。そのクロージング・ライブの模様と、ロックをビジネスとい うリアルの面で支えた伝説のプロデューサー、ビル・グレアムの記録を収めたのが本 作。出演はグレイトフル・デッド、ボズ・スキャッグス、サンタナ、ジェファーソン ・エアプレイン他。

監督 リチャード・T・へフロン
製作総指揮 クロード・ジャーマン
編集 イーライ・F・ブリーチ
サウンド ハワード・チェスリー、マイク・エヴシェ、ナイジェル・ノーブル
撮影 アラン・キャップス、アル・キーン、ポール・ローマン、エリック・サーリネン
72年  カラー 97分

●ワイト島1970 Message to Love/Isle of Wight Music Festival 1970
 70年8月 26日から30日までの5日間、イギリス南岸のワイト島で60万人を超える聴衆を集め開 催された、伝説的ロック・フェスティバルのドキュメンタリー。出演はこの直後の9 月に死亡したジミ・ヘンドリックス、ドアーズ、ジャズの帝王マイルス・デイヴィ ス、ザ・フー他、大物アーティストが40組も。また、興奮で騒然とする観客の前で、 身の危険を感じるミュージシャンたちの動揺や、反ブルジョワ思想にかこつけ身勝手 を働く観客たちの姿など、時代の暗部も克明に写されている。

監督・製作 マレー・ラーナー
95年 カラー 120分