『女性上位時代』LATE&MORNING ROAD SHOW


●女性上位時代 La Matriarca
 『狂ったバカンス』『太陽の下の18才』のヒットで再ブレイクしたカトリーヌ・スパーク。名家出身のパリジェンヌなのに、家族の目を盗んでデビューしたイタリア映画でのはじけっぷりに世界中のお兄さん達がときめいた60'Sの小悪魔系です。イノセントな23歳の未亡人ミミ(C・スパーク)が、亡き夫の秘密の部屋(総鏡張り!)を知ったことから、クラフト・エビングを読み耽り、愛と欲望の探求に踏み出す……クラシックなポルノグラフィーめいたすべり出しですが、スパーク印の名に恥じず、ナードな心理学者にジャン=ルイ・トランティニャン(なんと同年『暗殺の森』に出演!)、ネオ・ニュートラブームを予測したかのようなファッション、ミッド・センチュリー・モダンの涎モノのインテリア、アルマンド・トロヴァヨーリのラウンジな音楽…と、目が離せない作品です。

監督 パスカーレ・フェスタ・カンパニーレ
脚本 パオロ・フェラーリ
出演 カトリーヌ・スパーク、ジャン=ルイ・トランティニャン
撮影 アルフィオ・コンティーニ
音楽 アルマンド・トロヴァヨーリ
衣装 ガイア・ロマニーニ
美術 フラビオ・モゲリーニ

1968年 カラー 94分