『新しい神様』MORNING & LATE SHOW
●新しい神様 『天皇に戦争責任はあると思いますか?』シリーズなどを世に問い、ビデオカメラを片手に、臆することなく自身にもカメラを向け、現代と格闘する行動派ドキュメンタリー映像作家、土屋豊。本作では、民族派右翼系パンクバンド「維新赤誠塾」のヴォーカリスト、通称「ミニスカ右翼」の雨宮処凛と塾長(ベース担当)伊藤秀人にカメラを向け、日本社会の現実を鋭く突きます。雨宮、伊藤、土屋の理想や戸惑いとともにうつろうカメラは、ライブ会場を飛び出し、遠く北朝鮮に住むよど号ハイジャック事件のメンバーの現在と接しつつ、さらにつきつめて考えるきっかけを与えてくれます。自らの居場所を求めて、右翼政治結社(そしてイメージとしての天皇)へと依存しつつも、遊離するふたりの姿は、精神的な支えを喪失した、「オウム以降」の世代の姿を浮き彫りにしているのかもしれません。そこに苛立ちを感じるとすれば、その苛立ちを喚起する力こそが、この映画の魅力のひとつであり、次の時代への出発点となるのではないでしょうか。
監督 土屋豊
出演 雨宮処凛、伊藤秀人、土屋豊
撮影 土屋豊、雨宮処凛、伊藤秀人
1999年 カラー 99分
11月21日(火)公開記念イベント「雨宮処凛atTOKUZO!!」乞う御期待!!!
【カラー】