『ブッシュ・ド・ノエル』MORNING ROAD SHOW


●ブッシュ・ド・ノエル La Buche 昨年のクリスマスにフランスで公開され、『ジャンヌ・ダルク』と観客数を競ったヒット作。ユダヤ人でロシア移民のバイオリニストの父と、挫折した女優の母(フランソワーズ・ファビアン)の錯綜した過去を軸に、年末のパリの三姉妹の葛藤を綴る。名優を配し、「良きフランス映画」の再来を感じさせる好作品。監督は『王妃マルゴ』『愛するものよ、列車に乗れ』の女性脚本家ダニエル・トンプソン。  母の二番目の夫の葬儀に三人の娘が集まった。ロシア民謡歌手の長女(サビーヌ・アゼマ)は不倫相手(ジャン=ピエール・ダッサン)の子を宿し、同居する父にも話せないでいる。次女ソニア(エマニュエル・ベアール:好演!)はブルジョアへ嫁ぎ、妹のひんしゅくをかいながらクリスマスの準備に夢中だ。そんな姉にコンプレックスをもつ末妹ミラ(シャルロット・ゲンスブール)は、「クリスマスケーキ(薪に誂らえた"ブッシュ・ド・ノエル")は嫌い」と言い放ち、孤独感にとらわれてゆく…。

監督・脚本 ダニエル・トンプソン
出演 シャルロット・ゲンズブール、エマニュエル・ベアール 他
音楽 ミシェル・ルグラン

1999年 カラー 106分