〈1132〉ジャン・コクトー/ジャン・マレー回顧上映
MORNING SHOW
詩人、作家、画家、俳優、そして映画監督と、ジャンルを超えた芸術活動で20世紀のアートシーンをリードした天才、ジャン・コクトーと、彼の創造力を刺激して止まなかった“美の化身”ジャン・マレーのコラボレーションによる三大映像作品を上映。
●美女と野獣 La Belle et La Bile 父の身代わりに孤独な野獣の城へ赴いた娘(ジョゼット・デー)は、思いがけない野獣の繊細な魂に気づいてゆく…。ド・ボーモン夫人の原作を、映像魔術を駆使して描いた不滅の傑作。ルイ・デュリック賞。93分。
●オルフェ Orphee 死の女王(マリア・カザレス)に愛されたオルフェが冥界をさすらう物語はいうまでもなくギリシャ神話を素材にしているが、オープニングの〈詩人のカフェ〉シーンからして徹底的にモダニズムへと昇華させる。コクトー作品の最高峰である。ヴェネチア国際映画祭国際批評家賞。96分。
●悲恋〈永却回帰〉 L' eternel Retour 魔の媚薬によって離れがたく結びつく男女…トリスタンとイゾルデ伝説をコクトーが脚本化。監督は『クレーヴの奥方』でも組む名匠ジャン・ドラノワ。コクトーは主演の二人の髪を金色に変えさせたという。112分。
【モノクロ】