〈1138〉『81/2の女たち』ROAD SHOW


●81/2の女たち 81/2 Women 『ZOO』『コックと泥棒、その妻と愛人』『プロスペローの本』などで、観客の知性とモラルを常に刺激し、センセーショナルな話題を提供しつづける映画界最高の鬼才ピーター・グリーナウェイ。その最新作は、日本でのロケーション、性的タブーへの挑戦、豪華女優陣の競演(ヴィヴィアン・ウー、アマンダ・プラマー、真野きりな、伊能静ら)と、ひときわ話題の多い絢爛たる問題作だ。  ジュネーヴ大銀行頭取を務める富豪フィリップは、最愛の妻に先立たれ、悲嘆に暮れていた。見かねた一人息子ストリイは財力にものを言わせ、世界中から8人と1/2(?)の女を集め、自分たち専用の娼館を作るという、突拍子もないアイディアを思いつく……。名作『81/2』にインスパイヤされた本作は、一見グリーナウェイらしからぬフェリーニ的性幻想を展開させながら、やがて冷ややかでコミカルな死と終末の物語へ見る者を誘う。巨匠、気迫の118分。

監督・脚本 ピーター・グリーナウェイ
出演 ジョン・スタンディング、マシュー・デラメェア、ヴィヴィアン・ウー、伊能静、真野きりな 他
撮影 サシャ・ヴィルニエ
編集 エルマー・ルーベン
衣装 ワダエミ

1999年 カラー 118分