〈1143〉『ジュリアン』ROAD SHOW


●ジュリアン Julien Donkey-Boy 弱冠19歳で『KIDS』(ラリー・クラーク監督)の脚本を書きセンセーションを巻き起こしたハーモニー・コリン。'97年には初監督作品『ガンモ』を発表、優美な詩情とエキセントリックな暴力性を奇跡のように共存させ、新世紀の映像表現をになう最重要人物であることを決定的にした。  本作はそんな彼の第二作。公私にわたるパートナーで『ボーイズ・ドント・クライ』でアカデミー助演女優賞にノミネートされたクロエ・セヴィニーに加え、『トレインスポッティング』のユエン・ブレンナー、『小人の餐宴』『アギーレ/神の怒り』などで知られるドイツ映画界の巨匠ヴェルナー・ヘルツォーク(怪演!)らを主要キャストに、ある奇妙な家族の物語を描く。痙攣的ノイズと甘美なメロディの波状攻撃は『ガンモ』からさらにスケールアップ。見る者を興奮と陶酔へ導いていく。101分。

監督・脚本 ハーモニー・コリン
出演 ユエン・ブレンナー クロエ・セヴィニー ヴェルナー・ヘルツォーク エヴァン・ニューマン ジョイス・コリン クリッシー・コピラク
撮影 アンソニー・ドット・マントル
音響効果 ブライアン・ミクシス
編集 ヴァルディス・オスカスドッチア

1999年 カラー 101分