〈1146〉『フルスタリョフ、車を!』公開記念ロシア映画傑作選


 お待たせしました。ロシア・アヴァンギャルドのリバウンド?ドストエフスキーの再来?こんな凄い作品が揃ってしまいました…考えるな!感じろ!!
●フルスタリョフ、車を!  公開禁止・同盟追放のキャリアも筋金入り、アレクセイ・ゲルマン(『道中の点検』他)の奇作!'98年カンヌを驚愕させ、スコセッシをして「何が何だか解らないが、凄いパワー」と評せしめた。時はスターリン政権下、脳外科医である将軍は「医師団陰謀事件」に巻き込まれ、地位を剥奪され、収容所へと…といっても、この将軍、この家族、この政府、誰もがフツーじゃない!「ER」病棟にも負けぬハイ・テンションの142分。
●A・ソクーロフ特集
 ヒトラーのためのソナタ  ナチスの記録映画とバッハを基調としたサウンドによる、実験的ドキュメント。10分。
 ペテルブルグ・エレジー   歌手のシャリアピンのドキュメンタリー『エレジー』の続編。現代ロシアの精神的ポートレイトでもある。40分。 
 ロシアン・エレジー  死と再生に拮抗する音と映像。ソクーロフ作品の精神性を象徴する傑作。68分。
●動くな、死ね、甦れ!  収容所地帯に暮らす少年ワレルカの鮮烈な生をフィルムに刻んだ不滅の傑作。105分。