〈1167〉ラブシネマ コレクション『ビジターQ』『絵里に首ったけ』


○日本映画で今もっとも期待される6人の監督が競合する「ラブシネマ」より、前回の特集で未公開だった残り2本をお届け。
●ビジターQ 質・量ともに現在の日本映画界で突出している三池崇史が、「ラブシネマ」をとんでもなく過激に締めくくった! 仕事をクビになりドンドン壊れていく父親(遠藤憲一)、その父を援交で客に取る娘、イジメを受け家庭内暴力に走る息子、クスリと主婦売春で憂さを晴らす母。そんな彼らの壊れた家庭にやってくる、謎の男。かなーりヤバすぎなシーン続出ながら、明るく笑える狂気の沙汰が、いつのまにか突き抜けて爽快さをもたらす驚異の作品。遠藤憲一のなにか捨ててしまった“壊れ演技”と、母親役の内田春菊による本物の水芸(?)も必見。84分。
●絵里に首ったけ 三原光尋監督による大阪を舞台にした、オチャラカ青春ラグビー映画。テレビドラマ版『翔んだカップル』を彷彿とさせる、ギャグと甘酸っぱい学園青春ものがミックスされたコメディ。大河内奈々子のナイスバディとキュートさをご堪能あれ。85分。