〈1177〉『DOWNTOWN81』LATE ROAD SHOW


●DOWNTOWN81 画家、グラフィティ・アーティスト、詩人、ミュージシャン(「グレイ」)として、短かすぎる生を駆け抜けたジャン=ミシェル・バスキア(1960〜88)が還ってきた!  すでに映画『バスキア』はあるが、本作品はアーティストへの階段に踏み出たばかりの、溢れる才能と前途へのまばゆい魅力に満ちた19歳のジャン自身が、80年代幕開けのニューヨーク、ロウワー・イーストサイドに足跡を残したかけがえのない記録である。  撮影は81年完了。製作資金の難航とフィルムの失踪を経て、昨年カンヌ国際映画祭のワールドプレミアで輝かしい公開を迎えた。  病室で目覚め、退院したジャン(バスキア)は、家賃の滞納で部屋を追い出され、ダウンタウンをあてもなくさまよう。劇中、界隈を埋めつくした「SAMO 」を彷彿とさせるグラフィティや、タキシード・ムーン、D.N.A.、キッド・クレオール&ザ・ココナッツ、プラスティックスのパフォーマンスなど、当時のアンダー・グラウンド・カルチャーの熱気が蘇る。バスキアの運命を予言するお姫様を演じたのは、デボラ・ハリー。音作りには、ジョン・ルーリー、ヴィンセント・ギャロ、グレイも参加。75分。

監督 エド・ベルグリオ
脚本 グレン・オブライエン
撮影 ジョン・マックノルティ

1981〜2000年 75分


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