〈1207〉『ビバ!ビバ!キューバ』ROAD SHOW


●ビバ!ビバ!キューバ Un Paraiso bajo las Estrellas 名古屋のセニョール&セニョリータのみなさま、歌につけダンスにつけ情熱みなぎるキューバから、全国民の8人に1人が観たという大ヒット作がやってきました。首都ハバナに実在する老舗ショー・クラブ“トロピカーナ”を舞台に、恋こそ人生のすべてとばかりに、出会い、ときめき、愛し合う登場人物たちが、運命の糸にひっぱられたり、ひっぱったりの、予想を上廻る「まさか!」の連続から大らかな笑いに包まれるラストシーンまで、激辛・激甘ミックスのサルサ・コメディーです。社会主義、多民族、宗教を笑いとばす危険なジョークも、恋すればこそ。笑って許して!
 ショーのオーディションで振付師アルマンドを魅了したシシー(タイス・バルデス)は、元歌手で今は運転手の父カンディド(エンリケ・モリーナ)と暮らす。離婚した母はスペインにいる。
 一方、孤児だったセルヒート(ウラジミール・クルス)は、幼なじみで今はアルマンドの妻にしてクラブのスター、ソニアと微妙な関係を続けながらも、ある日の市場での出会いを経てシシーと恋に落ちる。そこへ突然、運命の使者マベル(デイジー・グラナドス)が。彼女はトップスターでカンディドの元愛人だが、アルマンドとの浮気でカンディドを激しく傷つけ、自身も傷ついた……当時マベルはカンディドの子を生み、手放していたのだ。父と子の証は、一目瞭然お尻の星型のアザ!同じアザがセルヒートに!ということはセルヒートとシシーは兄妹?観ているあなたも私も唖然呆然の序章の予習はここまで……今後の驚愕の大展開は、観て確かめよ!家へ帰ってお父さんのお尻を調べるのも忘れずに!
 複雑な人物関係を明瞭に描いた共同脚本はセネル・パス(『苺とチョコレート』)他。原題は“トロピカーナ”のキャッチフレーズ「星空の下のパラダイス」から。90分。

監督・脚本 ヘラルド・チホーナ
音楽 ホセ・マリア・ビティエール 
脚本 セネル・パス
出演 タイス・バルデス、ウラジミール・クルス ほか

1999年 90分


【カラー】