〈1220〉『不思議惑星キン・ザ・ザ』ROAD SHOW


●不思議惑星キン・ザ・ザ  20世紀──キテレツな失敗作を生む危険を顧みず、宇宙映画が製作され続け、別世界を希求する地球人を駆り立てた時代。だが数々の名作・珍作を尻目に語り継がれ、カルトから文化現象として生き残り、めでたく2002年に出現した「KIN-DZA-DZA!」こそSF界のカガミだ!  妻に頼まれマカロニを買いに来た技師マシコフと、演奏家にヴァイオリンを届ける途中のグルジア青年ゲデバンは、素足で震えながら街角で意味不明に訴えるホームレスに親切心を起こし、気がつくと砂漠へワープ!あてどもなく歩きだした二人の前に釣鐘型のジャンクな飛行船が現れ、中からこぎたない男たちが出てきた。どうやらここは地球じゃなさそう…「クー」のひと言で挨拶はオッケー、なぜだか、マッチが貴重品で、人種差別の壁は厚く、誰もがちょっとコズルイ…ラウンジ感たっぷりの宇宙?の旅は、現実社会の砂漠よりあったかいのだ。ようこそ堂々の135分。

監督・脚本 ゲオルギー・ダネリヤ
脚本 レヴァス・ガブリアゼ
撮影 バーヴェル・レヴェシェフ
美術 アレクサンドル・サムレキン、テオドル・テジク
音楽 ギア・カンチェリ
出演 スタニスラフ・リュブシン、エヴゲーニー・レオノフ ほか

1986年 135分


【カラー】