〈1245〉『罪と罰』『カラマリ・ユニオン』ROAD SHOW
○アーリー カウリスマキ 北欧の怪物、アキ・カウリスマキの幻の未公開2作品がやっと名古屋に登場です。『マッチ工場の少女』『レニングラード・カウボーイズ・ゴー・アメリカ』でやられた方、お待たせしました。また、カウリスマキの「イコン」マッティ・ペロンパー('95年没)が2作品ともに出演。
●罪と罰 Crime and Punishment ドストエフスキー「罪と罰」の映画化。カウリスマキは難解と言われる不朽の古典文学に果敢に挑み、舞台をペテルブルグからフィンランドのヘルシンキに移して見事に現代化させています。食肉解体工場で働く青年ラヒカイネンは仕事を終えた後ひとりの男を尾行し突然射殺する。そして殺人を犯しながらまるでゲームを楽しむかのように警察の捜査を翻弄し……。弱冠26才で撮り上げたカウリスマキ初の長編作品。ラヒカイネンを追うペナネン警部にカウリスマキ作品常連のエスコ・ニッカ(『浮き雲』『白い花びら』)。撮影はティモ・サルミネン(カウリスマキの全作品を担当)。93分。
●カラマリ・ユニオン Calamari Union カラマリ・ユニオン(=イカ墨同盟)。そして俺もお前もフランク!フランク!の15人の野郎達。彼等は現実の向こうにある理想郷=エイラ、目指して魂を走らせろ!とばかりに街を駆け抜ける。まるで“レニングラード・カウボーイズ”を彷彿させるロックンロールな映画と言えよう。絶妙な音楽センスはさすが、カウリスマキ。80分。
【カラー】