〈1253〉『満山紅柿 上山 柿と人とのゆきかい』ROAD SHOW


●満山紅柿― 柿と人とのゆきかい 日本のドキュメンタリー史に大きな足跡を残した映画監督・小川紳介(1936〜92)。学園紛争に揺れる高崎経済大学に始まり、新東京国際空港(成田空港)反対闘争の渦中の三里塚を経、山形の小さな農村に行きついた彼の映画の旅は、その早すぎる死をもって終幕となったかに見えた。しかし、遺作『1000年刻みの日時計』に収まりきらず、やむなく未完となっていた“柿の物語”(小川がことの他気に入って、独立した作品にすべく台本を残していた)が、撮影から15年を経、不意に1本の映画として完成し、ここに夢のように現われた。  小川の遺志を継ぎ、追加撮影を行なってまとめ上げたのは、『女人故事―女のものがたり』で知られる彭 。小川への、そして柿作りに携わる人々への敬意に満ちた、稀有なドキュメンタリーの誕生だ。90分。

監督・脚本 小川紳介、ペン・シャオリン
撮影 田村正毅、ジョン・リン
現地録音 菊地信之、菊地進平

1984〜1999年 90分


【カラー】