〈1309〉エリック・ロメール傑作選〈全3作品〉


●獅子座 Le signe du Lion ロメールの長編第1作。パリに住む自称作曲家ピエールは、気ままな日々を送っていた。ある日莫大な遺産が転がり込むことになり、仲間を集めてパーティーを開くが、一転して一文なしに。ちょうどバカンスとかさなり金を借りるあてもなくセーヌ河畔をさまようピエールだが…。制作、クロード・シャブロル。ゴダールも友情出演。100分。
●クレールの膝 Le Genou de Claire 「六つの教訓話」シリーズの第5話。湖畔の美しい街で、美少女クレールと出会った男(ジャン=クロード・ブリアリ)は、結婚を目前に控えながら、クレールの膝に目を奪われてしまう。フェティシズム全開の物語が品よく収まるのは、アルメンドロスの美しすぎる撮影と相まって、微妙なニュアンスで演出するロメールならではの魔法。105分。
●O侯爵夫人 Die marquise von O… クライストの有名な原作をもとにした歴史劇。身に覚えの無い妊娠をしたとされるO侯爵夫人を巡るうわさ話、その波乱に満ちた人生が、饒舌なセリフと、自然光を基調にした美しいアルメンドロスのカメラでつづられる。フランス革命期の歴史モノという設定なので『グレースと公爵』の前にぜひ。1976カンヌ映画祭審査員特別賞。103分。


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