〈1318〉『blue』ROAD SHOW


●blue 桐島と遠藤、二人の女子高生のお互いへの恋ごころ、嫉妬、秘密。彼女たちの強さと脆さ。魚喃キリコの同名コミックが映画になりました。三年生に進学した桐島カヤ子は、ダブリの遠藤雅美を見つめている。すぐに仲良くなる。遠藤の少し大人びた趣味。彼女はもっと遠藤の事を知りたいと思う。お泊りをしてキスをするようになっても。夏休み、遠藤が突然消えてしまう。後からその訳を知るが、遠藤からは教えてもらえない桐島。と、ここまでは原作通り。ここから先は さてさて。  魚喃キリコ本人も参加したキャスティングにより、満場一致で選ばれたのは、市川実日子(桐島)と小西真奈美(遠藤)。この二人が、桐島と遠藤として確実にそこに存在している事で、また、新潟や富山で行われたロケーション撮影による、学校の校舎に入ってくる光や森の暗闇、稲の緑や海のブルーによって、コミックのトーンは確実に残しつつ、似て非なる物、もう一つの『blue』が誕生しました。市川実日子はこの作品で第24回モスクワ映画祭最優秀女優賞を受賞。監督は『pierce/LOVE & HATE』『dead BEAT』の新鋭・安藤尋。また、遠藤の友達・中野として“おしゃれ番長”今宿麻美が、そして村上淳が出演。さらに、スチールとして木村伊兵衛賞受賞の川内倫子が、音楽では相米慎二監督『あ、春』『風花』等を手がける大友良英が参加し、二人の感情を包み込んでいきます。116分。

川内倫子写真展「blue」

監督 安藤尋
脚本 本調有香
撮影 鈴木一博
録音 鈴木昭彦
編集 冨田伸子
美術 鈴村鏡子
音楽 大友良英
出演 市川実日子、小西真奈美、今宿麻美、仲村綾乃、高岡蒼佑、村上淳

2001年 116分


【カラー】