〈1321〉『ジェイ&サイレント・ボブ 帝国への逆襲』ROAD SHOW


●ジェイ&サイレント・ボブ 帝国への逆襲 Jay & Silent Bob Strike Back 1994年、趣味で集めたコミックを売り払い自主制作した『クラークス』は、あのトッド・ソロンズも同郷のニュージャージーで、監督ケヴィン・スミス自身がバイトしていたコンビニを占拠して撮影された。都市近郊に集うダメ青年たちの仁義なき日常を全方位からとらえた傑作だ。サンダンス、カンヌの受賞、大手配給会社との契約で全米ヒットをとばし、ケヴィン=ミラマックス社のタッグは一躍、伝説に。以後『チェイシング・エイミー』『ドグマ』とヒット作を連発。ベン・アフレックやマット・デイモンらハリウッド俳優の暖かい協力と、ケヴィンのことを「想う会」「見守る会」すらできそうなマニアを集め米映画界を驀進中!
 本作はケヴィンの映画に欠かせないキャラ、超生意気なジェイ(ジェイソン・ミューズ)と無口なボブ(監督自身)の二人を初主演に、映画・音楽・コミック・女の子への思い入れと、とんとん拍子に名声を得た人生を自虐的に追求する。だが、二人のプッシャー(売人)はあいかわらずのバカぶり(自分たちのキャラのコミックの映画化の肖像権を求めてヒッチハイクでハリウッドへ殴り込む。)で、このモラトリアムな連作の終焉にでっかい花火を打ち上げる。お楽しみゲスト満員でとことん笑える104分。

監督・脚本 ケヴィン・スミス
撮影 ジェイミー・アンダーソン
編集 スコット・モシエル
音楽 ジェイムス・L・ヴィネブル
出演 ジェイソン・ミューズ、ケヴィン・スミス、ベン・アフレック、マット・デイモン、ジェイソン・リー、シャノン・エリザベス、クリス・ロック、マーク・ハミル、キャリー・フィッシャー

2001年 104分


【カラー】