〈1324〉寺山修司◎映像詩展〈6プロ・15作品・各プロ入替制〉


●書を捨てよ町へ出よう 寺山初の35mm長編。回想や幻想を奔放に織りこんだ代表作。丸山(美輪)明宏も出演。138分。
●田園に死す 溌刺とした前作とは一転、静のトーンで統一された(偽)自伝的傑作。出演=八千草薫、原田芳雄。102分。
●さらば箱舟 南の島を舞台に、タブーを犯した夫婦の顛末を描いた集大成的な遺作。出演=小川真由美、高橋ひとみ。127分。
●上海異人娼館 チャイナドール A・ドーマン製作のもと、20年代上海を舞台にした倒錯的な作品。出演=K・キンスキー。88分。
●青少年のための映画入門 “上映時間3分”という条件を課せられた映画祭で、出品作家中ただ1人9分間の作品を提出し、三面マルチで上映した、人を喰った一編。(ビデオ版で上映)
実験映画集1 ●蝶服記 70年代、寺山のひとつのモチーフだった“さえぎられた映画”を実践した作品。12分。 ●迷宮譚 世界の出入口をも暗示する“ドア=スクリーン論”を展開する作品。15分。 ●一寸法師を記述する試み 一寸法師の報われぬ愛が映像を切りさいていく、悪夢のような作品。19分。 ●消しゴム 戦争で息子(若松武)を失なった母が、記憶を慈しむように、憎悪するように消しさっていく、哀切な作品。20分。 ●マルドロールの歌 ロートレアモンの詩を映像化。書かれた言葉と映像が重層的にイメージを生み出していく。27分。
実験映画集2 ●檻囚 現存する最初の映像作品。寺山好みの風景・人物を採集した、寺山イメージ図鑑。撮影=立木義浩。11分。 ●トマトケチャップ皇帝 100人の子供たちによる革命の映画。ナレーションに、詩人・寺山の才気が炸裂する。27分。●ジャンケン戦争 エスカレートする罰ゲーム。ユーモアを交えた、すさまじい描写に戦慄!12分。 ●書見機 眼と書物との距離をモチーフに、書物への愛惜が綴られる、スタティックな作品。―世界の記憶である書物に、私はいつも一行遅れている―(寺山)22分。 ●二頭女一影の映画 人から離れられない影を解放した、美しい作品。15分。

寺山修司★パフォーマンスシネマ at Tokuzo


【カラー】