〈1333〉『散歩する惑星』MORNING & LATE ROAD SHOW


●散歩する惑星 Sanger fran andra vaningen ストックホルムからベニー・アンダーソン(ABBAのキーボーディスト)の音楽に乗ってイキナリ飛来した、久々のカルト映画の巨星『散歩する惑星』。構想20年、撮影4年。莫大な時間と費用と労力をかけてコツコツと創られたこの壮大なローテクSFは、2000年のカンヌを騒がせ、『ダンサー・イン・ザ・ダーク』を出品したL・V・トリアーから最強のライヴァル視され、ちゃっかり審査員特別賞を奪取。ショートフィルムの世界的名手にしてカンヌ国際CF祭で8回の大賞歴を持つ、スウェーデンのお茶の間ではすでに超大物のロイ・アンダーソン監督。セット主義を貫いた不条理空間の中に妙に念入りでおトボケなスケッチを、まさにお散歩のようなてくてくリズムで出現させてゆく…。とある惑星で、人々がリストラ、対人恐怖、離婚など、(SFらしからぬ)不幸に見舞われ、社会全体は少しずつ不安に包まれ始めた。優しい人、律義な人、懸命に生きる人、彼らのための時代はすぐそこまで見えているのに…。98分。

監督・脚本 ロイ・アンダーソン
音楽 ベニー・アンダーソン
出演 ラース・ノルド、シュテファン・ラーソン、ルチオ・ヴチーナ

2000年 98分


【カラー】