●パリ・ルーヴル美術館の秘密 La Ville Louvre 美術史・芸術史の宝庫であり、パリ観光の目玉として世界一の入場者数を誇る、美術館の最高峰ルーブル。ゴダールの『はなればなれに』のゲリラ撮影でも忘れがたい。そんな美と権威が君臨するルーヴルへと我々を導くのは、ニコラ・フィリベール。『音のない世界で』『すべての些細な事柄』『ぼくの好きな先生』など、ナレーション無しの滞在型観察で出来事の裏側までも感知させてしまう、静かな、そして凄腕のドキュメンタリストだ。撮影はミレニアムを迎える「グラン・ルーブル」構想の最盛期に行われた。巨大なルーヴルの夜から始まるこの作品は、その所蔵品以上に迷宮的な美術館の裏側へと誘う。パリの地下道さながらの搬入路、70平方メートルの大作展示、イヴ・サンローラン製の制服の採寸や、展示についての学芸員の議論、清掃・食堂・警備・補修・案内係ら館に関わる人々の魅力的な表情、音響チェックや救急訓練など、思いがけない舞台裏が現れる。そして、額からはずさ れ、牽引ロープを巻かれ、自然光の下で恥ずかしそうにさえみえる名品の数々。ユーモアとアイロニーを湛え、それでいて感動的な傑作。85分。 |
2004 1/31(土) 〜2/20(金)
当日券 一 般 1700円 大学生 1500円 シニア 1000円 中高予 1200円 会 員 1300円 前売券 一 般 1400円 大学生 1400円 会 員 1200円 当館窓口で前売券お求めの方、日本語版パリMAP付(限定) ※前売券販売は公開前日までです。 |
監督 ニコラ・フィリベール
1990年 85分