●めざめ Carnages スペイン南部。若い闘牛士に瀕死の重症を負わせた一匹の牛が解体された。バラバラになった眼球、角、骨、肉片は、実験材料や食材になってスペインやフランスに暮らす様々な人のもとへ届く。受けとった人々は、あたかも死んだ牛の魂に導かれるように、それぞれの人生に大きな転機を迎えるのだった…。 監督は、本作が長編デビューとなるデルフィーヌ・グレーズ。短編では早くから評価の高かった彼女が満を持してのぞんだ本作は、2002年のカンヌで驚きをもって迎えられ、“第2のフランソワ・オゾン登場”と讃えられた。多様な人間模様の変転を、色彩豊かな映像と謎めいたエピソードの積み重ねでポリフォニックに描き出す語り口は、理不尽な人生を大らかに肯定したルイス・ブニュエル晩年の傑作群さえ想起させる。アンヘラ・モリーナ、キアラ・マストロヤンニ、ルシア・サンチェスら艶やかな女優陣の競演も見逃せない、ブリリアントな秀作だ。132分。 |
2004
一 般 1700円 大学生 1500円 シニア 1000円 中高予 1200円 会 員 1300円 前売券 一 般 1400円 大学生 1400円 会 員 1200円 ※前売券販売は公開前日までです。 |
監督・脚本 デルフィーヌ・グレーズ
撮影 クリステル・フルニエ
録音 ピエール・アンドレ
美術 アンドレ・フォンスニー
衣裳 マリエル・ボロー
音楽 エリック・ヌボー
出演 アンヘラ・モリーナ、キアラ・マストロヤンニ、ルシア・サンチェス 他
2002年 132分