きわめてよいふうけい
 ●きわめてよいふうけい 1998年、東京郊外の町並みや少年少女を感傷抜きのフラットな風景として留め、リアルな現在感を意識させる写真集「東京郊外 TOKYO SUBURBIA」で木村伊兵衛賞を受賞した写真家ホンマタカシ(1962年生)が、荒木経惟、東松照明、森山大道と並ぶ伝説の写真家、中平卓馬に16ミリ・ムーヴィ・カメラを向けた。70年代初頭、先鋭的な言葉と写真で撮影行為そのものを問い、時代を挑発し続けた中平は、1977年9月11日未明、アルコール摂取による昏睡を経て、過去の記憶と言語の自由を失う。療養を兼ねた沖縄旅行で撮影を再開し、昨年、写真展「原点復帰−横浜」が開催された。ドキュメンタリーとよぶには、あまりに繊細で、壊れ易い美しさを湛えたこのポートレイトムーヴィは、中平が分刻みに記録した日記と、ほとんど聞き取ることができないほどのか細い音読から始まる。天候が許せば毎日、撮影に出かける中平の、穏やかでエンドレスな日常の一瞬一瞬から浮かび上がる、全存在で写真を受けとめる姿勢が激しく胸をうつ。40分。

2004
7/3〜9
朝11:00
7/10〜16
夜8:30

当日券のみ
一 般 1200円
大学生 1200円
シニア 1000円
中高予 1200円
会 員 1000円



※7/11(日)
 ホンマタカシ監督来館 上映終了後トークあり
  聞き手 竹葉丈(名古屋市美術館学芸員)
オフィシャルサイト

監督・撮影 ホンマタカシ
出演 中平卓馬 ほか
2004年 40分