●Lovely Rita いつも不機嫌そうな顔をしているリタ。学校は退屈で友だちもいないし、両親は口うるさいだけで彼女を受け入れようとはしない。息のつまる日常から逃れるように、リタは学校を無断で抜け出して些細な旅に出たり、恋をしたバス運転手に会うため、初めての化粧をし彼のバスにさりげなく乗り込む。しかし、彼女の欲望はすべて無惨に摘みとられ、思い通りにならない辛辣な現実は、リタの心をゆるやかに壊していく…。誰もが思春期に感じる、自分を縛るありきたりな世界の息苦しさや、誰かに自分を認めて愛してほしいと願う異性への憧れ。そんなやり場のない憤りや、容易に満たされるはずのない欲望に翻弄され、リタは眉をしかめて無言のまま、衝動的に退屈な日常からの脱出と失敗を繰り返す。そして、最後に彼女がとったあまりに発作的でショッキングな行動…。撮影当時28歳の監督ジェシカ・ハウスナーは、そんなリタの複雑な感受性と、次第に狂気へ振りきれていく心の揺れを、サバービアの閉塞性と共に繊細にとらえている。字幕監修は、本作に深く共感したカヒミ・カリィが担当。80分。 |
2004 7/17(土) 〜22(金)
当日券 一 般 1700円 大学生 1500円 シニア 1000円 中高予 1200円 会 員 1300円 前売券 一 般 1400円 大学生 1400円 会 員 1200円 ※前売券販売は公開前日までです。 |
監督・脚本 ジェシカー・ハウスナー
撮影監督 マルティン・ゲシュラハト
美術 カタリーナ・ヴェッパーマン
衣装 タニヤ・ハウスナー
録音 トーマス・シュミット=ゲントナー
出演 バーバラ・オシカ、クリストフ・バウアー、ペーター・フィアラ ほか
2001年 80分