●LEFT ALONE 今年公開のあまたの作品のなかで、とりわけ挑発的、刺激に満ちた体験をうけあいたい作品の登場です。監督作『百年の絶唱』や瀬々敬久監督作の脚本を担当した井土紀州(1968年生まれ)の最新作。激化する政治運動がそのさなかにカウンター・カルチャーと結びあった転回の年「68年革命」を、文芸評論家・■秀実(すがひでみ)と、もと活動家や現役活動家たちとの対話で構成したドキュメンタリーです。 非常勤講師を勤めていた早稲田大学のサークルスペース移転阻止運動の現場で、冒頭から、あまりに革命的なその姿で観るものを震撼させる■。「■秀実という人は、人の嫌がることをする人」という柄谷行人の言葉が重なる『LEFT ALONE 1』(93分)では、映画評論家・松田政男が日本共産党と決別したニューレフト(新左翼)の前史で体験した痛烈な過去を振り返り、保守を標榜する論客・西部邁が60年代の安保闘争のアジテーターからの転向の過程を絶妙な口調で語ります。また、安保を最年少の学生アクティヴィストとして通過した柄谷の、孤立のなかで思索を続けた時代が明らかにされていきます。『LEFT ALONE 2』(109分)は、この対話を通して、68年の思想状況を検証し、ゲバラやフランツ・ファノンの第三世界論、マイノリティーや意識下の暴力の問題を提示していきます。言説と、飛び交う活字資料はまさに知のサンプリング。また、新栄「カフェ・カノーヴァン」での6・05公開記念集会(ゲスト:■・井土氏)や、上映中には関連古書市を行います。結集、お待ちします。 ■は<スガ>氏の苗字(「糸」偏に「圭」)が表示されない場合があるため、代わりに入れてある記号です。 『LEFT ALONE』公開記念 68古本市 批評、詩、ルポルタージュ、小説・・・ 書籍、機関紙、アナログ盤・・・ 主催店 猫飛横丁、書肆孤島、古本屋ぽらん、有時文庫、ことば屋、鯨書房 名古屋シネマテークロビーにて 『LEFT ALONE』上映期間中開催!! |
2005 6/25(土) 〜7/1(金)
7/2(土) 〜7/6(水)
当日券 一 般 1500円 大学生 1300円 シニア 1000円 中高予 1200円 会 員 1200円 前売券 一 般 1200円 大学生 1200円 会 員 1000円 ※前売券販売は公開前日までです。 |
監督 井土紀州
2004年
『レフトアローン1』93分
『レフトアローン1』109分