●ボム・ザ・システム Bomb the system 東西ドイツの壁が崩壊したとき、西側から報道される壁は極彩色の落書きで埋め尽くされていた。旧東ベルリン市民が「なんて世界だ!ここは」と驚く暇もなく、落書きは壁を突き破り、たちまち東側をも埋め尽くしていく。古代遺跡からも発見された、人類のサガともいえるこの悪戯が、スタイルとオリジナリティを競う、自己表現のアート・クライム(芸術犯罪)、グラフィティとして認識され始めたのは、ずっと下って70年代ニューヨーク。やがてヒップホップ・カルチャーと共に、世界中の青い春世代を突き動かすまでに成長した。初動期には、地下鉄車両やプラットホームが主な舞台だったグラフィティは、歴代市長とNYPD(市警)から当然のごとく追いやられ、アンダー・グラウンドへとシーンを移してゆく。ジム・ジャームッシュが大プッシュする本作の監督アダム・バラ・ラフと主演・製作総指揮のマーク・ウェバーは、市側の撮影中止命令や大都会でのロケ撮影の困難を乗り越え、ニューヨークのストリートと文化への、カオスに満ちた愛を新しい物語として結実させた。 地元でブレストの異名をとるライター、アンソニーはNYPD取締班の追跡をかわし、毎夜ハンドスタイルを仕上げていくが、仲間の逮捕をきっかけに市警との対立が激化していく……。91分。 |
2005
前売券 一 般 1400円 大学生 1400円 会 員 1200円 当日券 一 般 1700円 大学生 1500円 シニア 1000円 中高予 1200円 会 員 1300円 ※前売券の販売は公開前日まで。 |
脚本・監督 アダム・バラ・ラフ
撮影 ベン・クーチンス
録音 デイブ・パターソン
編集 ジェイ・ラヴィノビッツ
音楽 EL−P
出演 マーク・ウェバー、ジャクリン・デ・サンティス、リー・Q ほか
2003年 91分