●みやび 三島由紀夫 昭和45年11月25日、作家三島由紀夫は自衛隊市ヶ谷駐屯地で衝撃的な死を遂げた。16歳で書いたデビュー作以来、文学的才気はもとより、映画(本年度のミシマ映画録には、著作「春の雪」の映画化、封印されていた監督・主演作『憂國』の原版の存在の公表が記される。)や劇作、思想へと、とどまることの無かった45年の生を自ら中断した死は醜聞にさらされながら、疑いようのないそれらの活動の「動機の純粋性」(by 武田泰淳)において、今もって人々をとらえ続けている(私事ですが、酒席の「マイ・三島作品ランキング」って盛り上がりますよね)。 本作は映画評論家・映画監督、田中千世子(『藤田六郎兵衛 笛の世界』『能楽師』)の最新ドキュメンタリー。学生時代に演出した「近代能楽集/班女」の許諾のために三島と手紙を交わし、東大全共闘との討論会も傾聴した監督は、ファンと呼ばれることを辞さない。しかし、本作ではその声を潜め、気鋭のアーティストや研究者と、そびえ立つ三島の存在との対話に委ねた形式で、現代に沈んだ三島の芸術の多面体を削りだしていく。出演、平野啓一郎、柳幸典、故・野村万之丞、岡泰正、坂手洋二ほか。74分。 11/25(金) 田中千世子監督来館!! 舞台挨拶あり |
2005
前売券 一 般 1200円 大学生 1200円 会 員 1000円 当日券 一 般 1500円 大学生 1400円 シニア 1000円 中高予 1200円 会 員 1200円 ※前売券の販売は公開前日まで。 |
監督 田中千世子
撮影 川上皓一
録音 中山隆匡
美術 星埜恵子
編集 冨田伸子
音楽 梅林茂
題字 中村洋子
出演 平野啓一郎、関根祥人、野村万之丞、坂手洋二 ほか
2005年 74分