●マイ・アーキテクト ルイス・カーンを探して My Architect / A Son's Journey 1974年3月、ペンシルバニア駅で男性の死体が発見された。身元不明で3日も遺体安置所に留保されたその男の名は、ルイス・I・カーン。享年73歳。キンベル美術館、ソーク生物学研究所、バングラデシュ国会議事堂など、世界を驚愕させた建築物を創造し、独自の哲学的な語り口で知られた現代建築の巨匠である。ロシア系ユダヤ移民として渡米。完全主義者であったため発注先との対立を重ね、事務所の経営は破綻し、私生活では3つの家庭を持つ、成功と破滅とが綾なす人生だった。 この作品は、ルイスの二人目の愛人の子で、映像作家として活躍するナサニエルが、ユダヤ系ファミリーのいわば究極のアメリカン・ドリーマーである父の複雑な足跡を追うドキュメンタリーである。彼を支えた3人の自立した女性と子どもたちのプライヴェート・フィルムとしても、父の偉業を再構築するアート・フィルムとしても、壮絶で刺激的な美を探求した傑作だ。最貧国に、最高の建築物を贈る意思で臨んだ父の理想にたどりつくラストシーンは涙なしにはみられない。必見です。116分。 |
2006 4/29(土) 〜5/12(金)
5/13(土) 〜5/19(金)
当日券 一 般 1700円 大学生 1500円 シニア 1000円 中高予 1200円 会 員 1300円 前売券 一 般 1400円 大学生 1400円 会 員 1200円 |
監督・製作・脚本・出演・ナレーション ナサニエル・カーン
音楽 ジョセフ・ヴィタレッリ
出演 フィリップ・ジョンソン、ヴィンセント・スカーリー、ルイス・カーン ほか
2003年 116分