●ファザー、サン ΟΤΕЦ Ν СЫН ロシアが誇る映画作家アレクサンドル・ソクーロフの『エルミタージュ幻想』に続く新作。古びた建物に暮らす父と息子の深い愛の交歓を、レンブラントの絵画を思わせるような究極の映像美で描く。ささやかな物語がいつしか神話と化す、ソクーロフ独自の世界。84分。 ●孤独な声 ΟДИΗΟКИЙ ΓΟЛΟС ЧΕЛΟΒΕКΑ 新作の公開を記念して、ソクーロフの代表作7本を特集上映。本作は、彼の国立映画大学の卒業制作で、戦争で荒廃した故郷へ帰還した復員兵を描く。大学からも当局からも受け入れられず、公開まで約10年を要した問題作。86分。 ●ヒトラーのためのソナタ СΟΗΑΤΑ ДЛЯ ΓИΤЛΕΡΑ ナチスの記録映像と、バッハのフルートソナタをモンタージュした実験的な短編。10分。 ●日陽はしづかに発酵し…… ДΗИ ЭΑΤΜΕΗИЯ ストルガツキー兄弟のSF小説「世界終末十億年前」からインスパイアされた幻想的な長編。ほとんどの自作が上映禁止となる中、タルコフスキーらのバックアップを得、その才能を開花させた、マジカルな傑作。138分。 ●ペテルブルグ・エレジー ПΕΤΕΡБУΡΓСКΑЯ ЭЛΕΓИЯ 伝説の名歌手シャリャーピンの生涯をモティーフにした、現代ロシアの精神的ポートレート。40分。 ●ロシアン・エレジー ЭЛΕΓИЯ ИЗ ΡΟССИИ 闇の中に響く苦し気な声、第一次大戦時の記録映像、今世紀初頭に撮られたたくさんの写真、チャイコフスキーのメロディ。それらが重なり合って、歴史の中を漂う夢のような世界を生む。これは悪夢なのか……。68分。 ●マザー、サン ΜΑΤЬ И СЫΗ 人里離れた海辺の森を舞台に、病に苦しむ母と息子の日々を、絵画的な映像で描く。新作『ファザー・サン』と対を成し、現在構想中の作品とともに三部作を成す。73分。 ●エルミタージュ幻想 ΡУССΚИЙ ΚΟΒЧΕΓ 300年にわたるロシアの近世、近代史を、エルミタージュ美術館を舞台に、全編ワンカットで撮影した、めくるめく傑作。世界的指揮者、V・ゲルギエフの出演も見逃せない。96分。 |
2006
※前売券販売は公開前日までです。 |