●明日、君がいない 2:37 製作当時、弱冠19歳にして、映画製作の専門的な知識も経験もゼロ。にもかかわらず、オーストラリアの「恐るべき子供」ムラーリ・K・タルリ監督はプロフェッショナルの助力を得て、演技経験のほとんどない若者たちの瑞々しくも儚い魅力を存分に引き出し、カンヌ国際映画祭では割れんばかりのスタンディングオベーションを浴びたという。生涯に恐らく一度きりしか作るチャンスのないタイプの映画で奇跡を成し遂げた。1本の遺言ビデオを残して自殺した友人の記憶を心に刻み、そしてまた、自らも自殺未遂を経て書き上げた脚本は、一見すると平凡な1日を過ごす6人の高校生の物語。少年たちへのインタビューと、一見ありふれた高校生活が巧みに構成されながら、その日常が決して平凡でも幸福なものでもないことが少しずつ知らされる。くっきりと浮き彫りにされる彼らの苦悩や焦燥感が、さわやかな風景を徐々に塗りつぶし、原題の「2時37分」を時計がさすとき、取り返しのつかない悲劇が……。99分。
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2007 5/26(土) 〜6/1(金)
6/2(土) 〜6/8(金)
当日券 一 般 1700円 大学生 1500円 シニア 1000円 中高予 1200円 会 員 1300円 前売券 一 般 1400円 大学生 1400円 会 員 1200円 ※前売券販売は公開前日までです。 |
監督・脚本 ムラーリ・K・タルリ
出演 テレサ・バルマー、ジョエル・マッケンジー、クレメンティーヌ・メラー ほか
2006年 99分