●コマンダンテ Comandante 「革命」。その言葉が甘美な響きと畏れをもって囁かれたのはいつだろうか? 200年前のフランス国民か、あるいは100年前のロシアの農夫。40年前の都市の学生と労働者か、もしくは20年前の東欧市民か。その言葉の魔力が風化し変化しつつある現在でも、存命する革命のコマンダンテ(スペイン語で「指揮官」の意。)といえば、キューバのフィデル・カストロ国家評議会議長兼閣僚評議会議長(元首兼首相)に異論ないだろう。本作品は、現在、療養で政治的権限を暫定的に譲渡したカストロ(1926〜)の、その病の前に行われた単独取材の記録である。拮抗するインタヴュを自ら行ったのは、オリバー・ストーン(1946〜)。ベトナム帰還兵であり、出世作『プラトーン』から『ワールド・トレード・センター』に至るまで、常にハリウッドを代表する精力的な巨匠であり、同時に筋金入りの反逆者だ。緊張の中、驚くほどざっくばらんな雰囲気を保ち、革命、アメリカとソ連/ロシア、グアンタナモ基地、サードワールド・アフリカ、そしてチェ・ゲバラの死などについて、シリアスな実利主義者の顔をのぞかせる応答だけでなく、革命の父としての家族関係、母国への想いに及んでは、音楽と風光とで訪れる人を魅了する現在のキューバの社会背景を鮮烈に映し出していく。100分。 |
2007 7/7(土) 〜7/13(金)
7/14(土) 〜7/20(金)
7/21(土) 〜7/27(金)
当日券 一 般 1700円 大学生 1500円 シニア 1000円 中高予 1200円 会 員 1300円 前売券 一 般 1400円 大学生 1400円 会 員 1200円 |
監督 オリバー・ストーン
音楽 アルベルト・イグレシアス
撮影監督 ロドリゴ・ブリエト、カルロス・マルコビッチ
編集 アレックス・マルケス、エリサ・ボノーラ
出演 フィデル・カストロ、オリバー・ストーン ほか
2003年 100分