●赤い文化住宅の初子 幸薄いという言葉でさえ逃げ出すほどに、幸福から遥かに遠い場所にいる少女初子(東亜優)の苦しい日々を描く異色作。母(鈴木砂羽)は過労死、父(大杉漣)は蒸発、高校を中退した兄(塩谷瞬)はなけなしの給料を風俗で使い切る。翻弄される初子は、儚く、美しい。ラーメン屋でバイトしても参考書さえ買えない。電気も止められる。食べるものも事欠く毎日。担任教師(坂井真紀)は、少しも頼りにならず、一見親切そうなおばさん(浅田美代子)は、実は新興宗教の勧誘だ。塾に行けない初子に、親切に勉強を教えてくれる三島くん(佐野和真)と一緒に高校進学することだけが、ささやかな望みだが、その夢がかなう見込みはまるで、ない。そんな折、蒸発していた父親が突然に姿を見せるのだが……。 松田洋子の同名マンガを原作に、全編広島弁でつむがれる物語。脚本・監督は、タナダユキ。『タカダワタル的』『月とチェリー』で強烈な個性を示し、蜷川実花監督の『さくらん』の脚本を担当するなど、映画のみならず様々なジャンルのクリエイターからも強くリスペクトされている。100分。 |
2007 7/14(土) 〜7/20(金)
7/21(土) 〜7/27(金)
当日券 一 般 1700円 大学生 1500円 シニア 1000円 中高予 1200円 会 員 1300円 前売券 一 般 1400円 大学生 1400円 会 員 1200円 ※前売券販売は公開前日までです。 |
監督・脚本 タナダユキ
音楽 豊田道倫
撮影 下元哲
録音 湯脇房雄
美術 石毛朗
編集 渡会清美
出演 東亜優、塩谷俊、佐野和真、坂井真紀、大杉漣 ほか
2007年 100分