●長江哀歌 三峡好人 2006年のベネツィア国際映画祭では、カトリーヌ・ドヌーヴ以下、審査員全員一致でグランプリ。中国映画界の異才、ジャ・ジャンクー監督は、『プラットホーム』ではアンゲロプロスの再来といわれ、『青の稲妻』や『世界』では、都市部の急速な変貌に翻弄される市井の人々の姿を、力強く描いた。今回の最新作は、屈指の景勝地消失のために世界的な反対運動をも巻き起こした、史上最大のプロジェクト、三峡ダムの建設で沈みゆく古都が舞台。100年後にも残りそうな傑作だ。 ダムに沈む街に、男と女がやってくる。男はサンミン。遠く離れた山西省の炭坑から、16年前に別れた妻子を捜しにきた。女はシェン・ホン。彼女もまた山西省から、2年前に音信不通になった夫を捜している。ふたりの人生が交錯し、サンミンとシェン・ホンをめぐり、親切な男や、不親切な男の人生もまた重なる。建物の解体が進み、人々が離散する背景に、とうとうと流れる長江の水は深くゆるやかで、彼らの旅路もまた深く静かに進む。113分。 |
9/22(土) 〜9/28(金)
9/29(土) 〜10/5(金)
10/6(土) 〜10/12(金)
10/13(土) 〜10/19(金)
当日券 一 般 1700円 大学生 1500円 シニア 1000円 中高予 1200円 会 員 1300円 前売券 一 般 1400円 大学生 1400円 会 員 1200円 ※前売券販売は公開前日までです。 |
監督・脚本 ジャ・ジャンクー
撮影 ユー・リクウァイ
音楽 リン・チャン
出演 チャオ・タオ、ハン・サンミン、ワン・ホンウェイ ほか
2006年 113分