○ラザロ 『百年の絶唱』『LEFT ALONE』の井土紀州監督の最新作。伊勢、京都、東京の三都市を舞台に、1人の女主人公・マユミを核にして描かれる、インディーズ精神炸裂の三部作だ。女たちを組織して、資産家の子息を殺しその財産を奪い、偽札をばら撒いて経済テロを目論む……。「金持ちはより金持ちに、貧乏人はより貧乏になる。それがこの社会のカラクリ」。そう呟きながら無表情に人を殺すマユミは、希代の悪のヒロインだ。この三篇は、彼女の闘いの記録であり、愛と憎しみの軌跡に他ならない。 A ●朝日のあたる家 地方都市のさびれた商店街。東京から帰郷したナオコの実家も廃業した洋品店だ。久し振りに会う姉のマユミ(東美伽)は、郊外の大型スーパーの社員とつき合っていた。この街をダメにしたのは、この男たちなのに……。ナオコの怒りは思いがけない事態を招く。伊勢で撮影された、マユミという存在の起点を告げるエピソード。81分。 B ●蒼ざめたる馬 マユミは女たちを率いて金持ちの子息をたぶらかし、資産を奪おうとするが、無慈悲な殺人に耐えられなくなった仲間が計画を狂わせる。三作の内、最初に撮影された作品。ロケ地=京都。40分。●複製の廃墟 ナツエ(伊藤清美)という協力者を得たマユミは、大量の偽札をばら撒き、日本経済の混乱を画策する。2人の刑事が彼女たちの後を追うが……。ピカレスクな痛快さと哀切が織り合わされた一篇。ロケ地=東京。80分。 |
2007 11/10(土)
11/11(日) 〜13(火)
11/14(水) 〜16(金)
当日券 一 般 1600円 大学生 1400円 シニア 1000円 中高予 1200円 会 員 1300円 前売券 一 般 1300円 大学生 1300円 会 員 1100円 |