●今夜、列車は走る Proxima Salida 90年代、南米・アルゼンチンは、不安定な政局や産業の停滞、フォークランド紛争の敗退で経済が悪化、財政赤字の解消のため国営鉄道が分割民営化された。結果、8万人もの人々が職を失い、小さな町の鉄道は次々に消えていった。日本同様、経済政策の中で忘れ去られがちな出来事だが、失職したかつての中産階級と一部の富裕層との経済格差は、深刻な社会問題と化している。今年の当館の上映作品の中で、最もお薦めの一作である本作は、線路を失った鉄道員とその家族たちひとりひとりの日々を、冷徹なリアリズムで描写しながらも、同時に、全篇から溢れ出る、ラティーノたちの豊かな情感が胸打つ傑作。明日への出口を予感させるダイナミックな結末には、くれぐれもハンカチのご携帯を! 監督:ニコラス・トゥオッツォ(1970年生。ブエノスアイレス出身。)は、次世代のケン・ローチ(『麦の穂をゆらす風』『明日へのチケット』)として注目され、脚本に賛同し、ダリオ・グランディネティ(『トーク・トゥ・ハー』)ら名優が参加した。110分。
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2008 5/31(土) 〜6/6(金)
6/7(土) 〜6/13(金)
前売券 一 般 1400円 大学生 1400円 会 員 1200円 当日券 一 般 1700円 大学生 1500円 シニア 1000円 中高予 1200円 会 員 1300円 |
監督・脚本 ニコラス・トゥオッツォ
脚本 マルコス・ネグリ
撮影 パブロ・デレーチョ
音楽 セバスチャン・エスコフェット
出演 ダリオ・グランディネティ、メウセデス・モラン、ウリセス・ドゥモント 他
2004年 110分