●靖国 YASUKUNI 靖国神社。その始まりは1869(明治2)年、戊辰戦争の官軍の戦死者を祀るために建てられた東京招魂社にさかのぼる。1879(明治12)年に靖国神社と改称し、以後、日本が関係した国内外の事変・戦争において日本側で戦役に就き、戦没した軍人、軍属らを祀ってきた。その数は246万人を超えるという。本作品は、その靖国神社を主題にしたドキュメンタリー映画である。 日常は平穏な神社も、8月15日は特別な空間となる。旧日本軍の軍服を着て参拝する人々、要人の到着を待つマスコミ、星条旗を掲げるアメリカ人、追悼集会に抗議し袋叩きにされる若者、「合祀された魂を返してほしい」と迫る台湾や韓国の遺族たち。アジアでの戦争の記憶がなまなましく噴出するシーンの連続だ。 その一方で、映画は一人の年老いた刀匠を追う。かつて第二次大戦中、靖国神社の境内では8100振りにのぼる軍用の日本刀が作られていた。その“靖国刀”の鍛造を再現する老匠の姿に、映画は何を込めるのか……? 監督は『味』(2003年)の李纓(リ・イン)。2008年香港映画祭最優秀ドキュメンタリー賞受賞。数々の話題が沸騰する本作、ぜひご覧下さい。123分。 作品へのコメント(公式HPより)田原総一朗さん(ジャーナリスト)これほど靖国追及に勢力を注ぎ込んだ映画はない。観るのは辛いが目を背けるわけにはいかない。凄まじい作品である。 土本典昭さん(記録映画作家) 李纓氏の最新作『靖国』は敗戦記念日のその一日を凝視する。既成の見方、アングルは排除され、初めてその日を見るように新しい。九十歳の刀鍛冶とその日本刀を物そのものとしてとらえ乍ら、軍人の“魂”とされ、神社の“神体”とされた歴史を天皇と軍人の寫眞と交錯させ、この“神体”が戦争へのよみがえりにつながっていることを見事につたえている。 “私たちは日本人ではない”と叫ぶ東アジア人の“英霊”の声は戦後六十年の虚構をあばいている。これは“考える映画”の秀作である。 森達也さん(映画監督/ドキュメンタリー作家) 観終えてつくづく思う。不思議な場所だ。奇妙な磁場だ。引き寄せられる何かと、遠ざけられる何か。 スクリーンに浮かびあがるその一つひとつの要素を凝視することで、この国のもうひとつのアウトラインが、きっとあなたの中に形作られる。 鈴木邦男さん(一水会・顧問) 靖国神社を通し、<日本>を考える。「戦争と平和」を考える。何も知らなかった自分が恥ずかしい。厳しいが、愛がある。これは「愛日映画」だ! オフィシャルサイト
監督 李纓 当日のご入場について ご覧いただく当日、劇場受付にて、当日料金または前売券を、その日ご覧になる回の番号付整理券と、なるべくお早めにお引き換えください。 各回とも、上映時間の20分前に開場し、整理券の番号順にご入場いただきます。席は、自由席です。予約はできませんのでご了承ください。 ※ただし、各日、朝一回目の回は、先着順に随時ご入場いただけますので、整理券は発行いたしません。 お願い ロビーでのご飲食はできますが、客席でのご飲食はお断りしております。また、上映開始後の途中入場もお断りいたします。 誠に申し訳ありませんが、専用・割引の駐車場はございません。近辺には、コインパーキングが多数ございます。 名古屋シネマテーク近辺の地図 |
2008 6/28(土) &6/29(日)
6/30(月) 〜7/25(金)
7/26(土) 〜8/1(金)
前売券 一 般 1300円 大学生 1300円 会 員 1200円 当日券 一 般 1700円 大学生 1500円 シニア 1000円 中高予 1200円 会 員 1300円 |