●沈黙を破る パレスチナ問題に関わり、記録と報道を続けてきたジャーナリスト・土井敏邦の、初の劇場用長編ドキュメンタリー。長期に渡り撮影された映像から構成された、渾身の傑作だ。 映画は、2002年のイスラエル軍のヨルダン川西岸への侵攻から始まる。カメラは、包囲された難民キャンプで、破壊と殺戮にさらされるパレスチナの人々をリアルに捉える。そこで一転して舞台はイスラエル最大の都市テルアビブに移り、同じ頃に開かれていた写真展の様子を映し出す。そこでは“世界一道徳的な軍隊”と喧伝されるイスラエル軍に入隊していた兵士たちが、自らの加害行為を話していた……。イスラエルによる侵略と占領を語るとき、パレスチナ側の被害レポートだけでは一面しか語れないと考える土井は、侵略する側の行動原理や心理にも迫っていく。抑圧の中したたかに生きる一方の人々の姿と、“裏切り者”という非難に絶えながら、自らの人間性の回復を賭け、真実を語る人々の姿が、重層的な感動を呼ぶ。130分。 |
2009 6/27(土) 〜7/3(金)
7/4(土) 〜7/10(金)
前売券 一 般 1300円 大学生 1300円 会 員 1200円 当日券 一 般 1700円 大学生 1500円 シニア 1000円 中高予 1200円 会 員 1300円 |
監督・撮影・編集 土井敏邦
製作 山上徹二郎
編集 秦 岳志
整音 小川 武
通訳・コーディネーター Imad Edin、井上文勝
翻訳 Haitham Shammaa、Hwaida Sweilem、Raouf Ahram、Ahmad Saeid、伊藤圭子、今井 功
写真・映像提供 NGO・沈黙を破る、イスラエル国会チャンネル99、樋口直樹
製作協力 「土井敏邦 パレスチナ記録の会」支援者の皆さん
2009年 130分