○今春、『英国王給仕人に乾杯!』で復活を遂げた、チェコの名匠イジー・メンツェル監督(1938〜)。『英国王〜』のヒットを祝して、その代表作を上映します。 ●厳重に監視された列車 Ostre Sledovane Vlaky 28歳のデビュー作にして、アカデミー外国語映画賞を受賞した初期の傑作。第二次大戦下のチェコ。青年ミロシュは、村の新人駅員だ。鳩好きの駅長、女と見れば口説く主任など、周囲はどこか憎めない人ばかり。ミロシュも技士の少女と恋仲になった。そんな時、謎めいた美しい訪問者があらわれる。彼女は、ドイツ軍の軍用列車爆破計画をになうレジスタンスの一員だった……。本作で〈プラハの春〉を象徴する監督となったメンツェルだが、ソ連の弾圧によって、以後は“厳重に監視される”存在となる。原作=ボフミル・フラバル。今もみずみずしい、不滅の93分。初公開。 ●スイート・スイート・ビレッジ Vesnicko ma Strediskova チェコの小さな村を舞台に、何者かに両親の遺産の買い取りを画策されたお人好しの青年をめぐる騒動を、人なつこいユーモアたっぷりに描いた快作。102分。 ●英国王給仕人に乾杯! Obsluhoval Jsem Anglickeho Krale チェコを代表する文豪ボフミル・フラバルの小説「英国王」の映画化。軽やかな語り口と美術品のような映像美、そして美味しそうな酒と料理に魅了される、チェコ現代史の物語。122分。 |
2008
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