●破片のきらめき 心の杖として鏡として 精神科病院の中にある造型教室を舞台に、病と向き合いながら作品制作を続ける人々を追った、ドキュメンタリー映画の秀作。 八王子市の平川病院。ここには病院の中とは思えない空間がある。安彦講平が主宰する造型教室だ。安彦は、アートセラピーという言葉すら一般的でなかった1960年代末から、病院内に自由な創作の場を作り、心の病と向き合っている人々を支えてきた。30年以上この教室に通い、幻聴などの症状に苦しみながら制作を続けてきた人。かつて画家を志したものの、30代で発症し生きる希望を無くしかけた時、安彦と出会って再び描くことの意味をとり戻した人。日常の行動に常に不安がつきまとう強迫性障害と闘いつつ、創作の中に自己の心の解放を見い出した人……。映画は、彼らの日常や創作活動を通じて、人の存在と表現行為の深いつながりに迫っていく。 監督は、『柳川掘割物語』(高畑勲監督 '87年)の撮影などで知られる高橋愼二。10年を超える取材を経て完成した、心のこもった一作。80分。 |
2009 9/5(土) 〜11(金)
当日券のみ 一 般 1500円 大学生 1400円 シニア 1000円 中高予 1200円 会 員 1200円 |
撮影・監督・編集 高橋愼二
プロデューサー 中村 等
ナレーション 吉行和子
作曲 長谷川亮介
編曲 石原眞司
音楽効果 田辺信道
録音 田高伸悟
照明 城所美和
2008年 80分