●昭和八十四年 1億3千万分の1の覚え書き 青年期のすべてを戦場と牢獄で過ごした一人の日本人の半生を辿る、ドキュメンタリー映画の秀作。 飯田進、86歳。現在は社会福祉法人の理事長を務めている。好々爺然とした彼がカメラに向かい語る半生は、昭和という時代の負の遺産の集積とも見える物語だ。第二次大戦下、皇国少年だった飯田は志願兵としてニューギニアへ。その地で住民を殺してしまい、戦後BC級戦犯としてスガモプリズンで6年間を過ごす。昭和31年、33歳で出所、結婚してようやく遅い春を謳歌し始めたところで、誕生した長男がサリドマイドの薬害にあっていたことがわかる。かつて国のために闘った男は、今度は国家と闘う立場となった。しかし、成人したその息子とも反目、さらなる悲劇が……。終わらない昭和を語る飯田の気骨にしびれる、必見の84分。 |
2009 10/24(土) 〜30(金)
10/31(土) 〜11/6(金)
前売券 一 般 1300円 大学生 1300円 会 員 1200円 当日券 一 般 1500円 大学生 1400円 シニア 1000円 中高予 1200円 会 員 1300円 |
構成・演出 伊藤善亮
企画・撮影 若尾泰之
制作・取材 林昌幸
音楽 乗松安土,鈴木智昭,四谷聡
出演 飯田進
2009年 84分