●谷中暮色 入り組んだ路地に古い家並みが連なる谷中には、古い東京の暮らしが今も息づいている。かつて、この街に、五重塔があった。幸田露伴がその成り立ちを小説にしたこともある見事な建築は、失火によって消え去った。1957年のことだ。今も、塔の頂あたりを人々は見上げてしまうという。もちろん、そこにあるのは、青い空だけなのだが。 『ビッグ・リバー』で日本人離れした作風が注目された舩橋淳監督最新作。地元谷中の人々の協力のもとにインタビューを重ね、五重塔消失のホームムービーを探す若者たちの物語と、露伴の「五重塔」を再現した時代劇パートを合わせ、渾然一体の作品に仕上げた。失われた時間への親密な思いが込められた107分。 |
2010 2/13(土) 〜19(金)
当日券のみ 一 般 1500円 大学生 1400円 シニア 1000円 中高予 1200円 会 員 1200円 |
監督・脚本・編集 舩橋淳
脚本 根岸彩子
撮影 水口智之
照明 関輝久
音楽 ヤニック・ダジンスキー
出演 野村勇貴、佐藤麻優、加藤勝丕、小川三代子 他
2009年 107分