勝手にしやがれ 気狂いピエロ


勝手にしやがれ A Bout de Souffle
 クロード・シャブロルの援助のもと、フランソワ・トリュフォーの脚本を映画化したゴダールの長編第一作。即興的な演出、街頭での手持ちキャメラによる撮影など、従来の劇映画ではタブーとされた手法を自在に用い、青春の無軌道なエネルギーと深く測り知れない悲しみを同時に描き出した傑作。シャイで粋なJ=P・ベルモンド、ボーイッシュで快活なジーン・セバーグ、2人の瑞々しさは映画全体を象徴し、その輝きは今も力強く我々を照らす。90分。


気狂いピエロ Pierro le Fou
 『勝手にしやがれ』が“ヌーヴェルヴァーグ(新しい波)”の誕生を告げた記念碑的作品とするなら、本作はその波が頂点に到達した最高作。「映画は人生だ、人生は映画だ」と断言するゴダールの、青春と天才と情熱が南フランスの海にきらめき、アンナ・カリーナへの幸福で絶望的な愛が、当時の盟友ベルモンドの肉体を通じ全編にみなぎる。サミュエル・フラー、J=P・レオの特別出演も意味深い。109分。