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 カンヌ映画祭監督週間に出品され、ヨコハマ映画祭作品賞、報知映画賞新人男優賞など、1996年の日本映画を代表する傑作。丁寧なドラマ作りで新境地を開いた。
 主人公のシンジ(安藤政信)とマサル(金子 賢)は高校の同級生だが、完全な落ちこぼれ。担任(森本レオ)はじめすべての教師から見放され、「授業の邪魔だけはしないでくれ」と頼まれる始末。2人は、そんな教師をからかったり、カツアゲしたり、その日その日を楽しく遊んでいた。ある日、金を巻き上げた相手の助っ人にあっさりKOされたマサルは、ボクシングに目覚める。シンジも付き合ってジムに入門するが、ジムの会長(山谷初男)の眼は、シンジの方に注がれていた。スパーリングでシンジが鮮やかなカウンターをマサルに浴びせて以来、2人の歩む道は次第に離れていく。新人戦でデビューし、順調に勝利を重ねるシンジ。一方マサルは、偶然出会ったヤクザ(石橋 凌)に惹かれ、組員として台頭していく……。108分。

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