第11回自主製作映画フェスティバル 自主企画


 年末の恒例企画となった自主フェスも今年で11回目。例年以上にフレッシュな顔ぶれのプログラムとなりました。まさにこれからの才能とも言うべき作家たちの競演をお楽しみ下さい。


Aプロ
 ノスタルジックかつ過激なレビュー映画『狂わせて』。名古屋地区では噂ばかりが先行し、今だ見ぬヒトが圧倒的に多い京都のパフォーマンスグループ、ダムタイプ。海外でも高く評価されるこのグループのメンバーが出演する異色の作品。60分。

Bプロ
 昨年に引き続いて登場の安田真奈監督の『忘れな草子』と『イタメシの純和風』。コミカルな作風の中に確固とした信念がうかがえる。作者自身が主演する『忘れな草子』は本年のあきる野映画祭でグランプリを獲得した。『ひとさしゆび』と『彼方からの手紙』は関西地区を中心に安田監督の作品とあわせて連続上映会を続けているプログラムからのセレクション。計85分。

Cプロ
 ご存じ古厩智之監督の名古屋未公開の学生時代に製作したコミカル・ホーム・ドラマ『捨て子の捨て吉』。古厩監督推薦の『泥濘(ぬか)るむ機械』は、サイバー・パンクの雰囲気を漂わせるコンピュータ・ハッカーもののSF作品。計94分。

Dプロ
 昨年の自主フェス公募部門に出品され、好評を博した『KALK/カルキ』が招待作品として再登場。サングラスにダークスーツの黒ずくめの男が彷徨する姿をCGや合成をふんだんに使って描く、アーティスティックなロード・ムービー。68分。

●自主フェス招待作品監督紹介 ★石橋義正
 69年生。演劇・美術など様々な表現手段を横断して活躍。水戸芸術館や名古屋市美術館で公開された現代美術家ヤノベケンジを扱う一連のビデオ作品シリーズで知られる。

★安田真奈
 70年生。神戸大学映研RICK'S在籍時から主に出演者として映画製作に関わる。あきる野映画祭など受賞歴多数。

★石田章
 69年生。大阪芸大映像科、劇団☆新感線出身のエンターテイナー。ギャグ短編を中心に、BJシネマだいすき、あきる野映画祭など受賞歴多数。

★すみだ孝嘉
 70年生。痛快娯楽作品をめざす自主製作映画グループ、スタジオサムライプロジェクトの一員。同プロの『旋風剣無頼控』はすでにビデオ化されている。

★石井友博
 70年生。高校時代より8ミリに親しみ、『ロリ−タ1号で死ね』で93年東京学生映画祭グランプリ獲得。新作撮影中。

★古厩智之
 68年生。『灼熱のドッジボール』『この窓は君のもの』で知られる俊英。満を持して世に問うべく、次回作準備中。

★夏目現
 72年生。愛知県出身。93年に『列車のトビラゴシニメヲアわせるヒトへ』でPFF入選。