ニコ・イコン


●ニコ・イコン Nico Icon
 ヴェルヴェット・アンダーグラウンドの歌姫として知られる、伝説的なシンガー、ニコ。ドイツのケルンに生まれ、10代にして既にファッション・モデルとして成功。アンディ・ウォーホルに見いだされ、ヴェルベット・アンダーグラウンドにシンガーとして参加。脱退後はソロ・シンガーとして、ジョン・ケイルやイギー・ポップとのコラボレーションを発表して、88年に世を去った彼女はまた、アラン・ドロン、ジム・モリソン、フリップ・ガレル、といった男たちの名前とともに語られる。彼女の人生を、映画は彼女と親交を持った人々へのインタビューと、彼女の映画やミュージック・クリップ、ライブ・フィルムをコラージュしてして、たどっていく。光と影を同時に体内に宿した女、ニコ。そこには、あふれる美貌と知性を兼ね備えたミューズとしてのニコと、ドラッグにまみれた悪魔のようなニコが同時に描きだされていく。死後10年を経て、偶像(=イコン)と化したニコが生身の肉体を取り戻す。75分。

監督 スザンヌ・オフテリンガー
出演 ニコ ほか
撮影 ジュディス・カウフマン カタリーナ・ルマン シビル・ステュルメール
95年 75分