ネオン・バイブル The Neon Bible


●ネオン・バイブル The Neon Bible
 90年にシネマテークで上映された「遠い声、静かな暮し」が長編第1作目だったテレンス・デイヴィス監督の3本目の長編作品。
 30〜40年代・のアメリカ南部のジョーシア州。妹(ダイアナ・スカーウィッド)一家を頼って、売れないドサ回りの歌手のアーント・メイ(ジーナ・ローランズ)が転がり込んできた。KKKのリンチが横行し、熱狂的に信仰を煽る田舎町の小さな家。町でも家庭でも孤立を深める父親(デニス・レアリー)は、やがて第二次世界大戦に徴兵されていく。どんな時も悠々と自分の夢を抱き続けるアーント・メイの歌声は、幼いデイヴィッドや回りの大人たちの小さな救いとなるが…。グレン・ミラーが演奏する「バーフィディア」にはじまり、ローランズの歌う「いつからこんなことになったの?」「マイ・ロマンス」、そして「風と共に去りぬ」の「タラのテーマ」など、この年代の曲が、絵画的な画面と絡み合いダイナミックな瞬間を盛りあげている。

監督・脚本 テレンス・デイヴィス
出演 ジーナ・ローランズ ダイアナ・スカーウィッド デニス・レアリー ほか
撮影 マイケル・コールター
94年 92分